ロレックスメンズ GMTマスターⅡのオーバーホール事例

今回の修理事例は黒い文字盤のロレックスメンズ GMTマスターⅡです。

 

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見積もりを出した時点でのチェックでは、特に交換が必要な部品は見られませんでした。
大きな傷も少なく、丁寧にご使用されておられるように見受けられます。

風防ガラスに傷がつかないように、布を敷いて丁寧に分解を進めます。

台に乗せる前にリューズを再び取り付けます。

自動巻き部分から進めます。

 

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交換部分はないと見積もりの時点では判断が出たのですが、

分解を進めるうち、巻き上げ車のホゾ(芯棒)が摩耗していることを発見しました。
交換の場合、別料金(18,000)が必要となりますのでその際は、事前に依頼者様に
確認の連絡をいたします。


はずしたパーツは、修理が完了した時計とともにご依頼者様に返却いたします。

ケンヌキを使い、針を外す作業を進めます。

GMTの特徴でもある、赤い矢印型の針も外れました。
これは2か国の時差を表示するためのものです。

続いてカレンダーを外します。

 

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文字盤側の分解に移行します。
赤いボタンのようなパーツは赤い針を動かす
ための対になったGMT特有の部品です。
これは洗浄はしない部品です。

続いて時計の心臓部のテンプを外します。
さらにアンクルへとつづきます。
テンプは洗浄しませんが、テンプを受けているルビーは外します。

輪列受けを外したので、2番、3番、4番への歯車も外れます。

リューズを固定しているパーツはオシドリと呼ばれます。
壊さず洗浄するためのテクニックとして、
リューズは土台に固定した状態で洗浄するので、オシドリで固定します。

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1番=香箱に、ゼンマイが入っています。
ゼンマイは消耗品なので、交換します。

ご利用、誠にありがとうございました。

修理期間:4週間

交換部品: 巻き上げ車 19,440円(税込)

修理内容:オーバーホール 42,984円(税込)